chatbotは人間の代わりに会話を行うロボットで、飲食店やECサイトなど幅広い用途で使われています。
chatbotは今や業界・職種を問わず、顧客とのやり取りの自動化を行うだけでなく、会話の応答内容からユーザーの動向を知る上で欠かせないツールです。
副業やフリーランスとして仕事を受注したい人にとって、chatbotは強力な営業ツールにも、スキルを証明するポートフォリオにもなり得ます。
chatbotは高度な専門知識がないと手を出せないイメージですが、やり方次第では素人でも無料で作成可能です!
今回は、生成AIツールを使ったchatbotの作り方を解説します。
初心者がchatbotを作るうえでの具体的な手順や、注意すべきポイントもまとめていますので、ぜひチェックしてくださいね。
【この記事の要約】
- chatbotとは人間に代わって自動で会話を行うプログラムのこと
- chatbotは生成AIツールを使えばスキルや予算がなくてもで作れる
- 生成AIでchatbotを作るときは生成AIの特徴を把握しておくべき
なお、ChatGPTを用いた議事録作成効率化については、以下の記事で詳しく解説しています。
そもそもchatbot(チャットボット)は自作できる?

chatbot(チャットボット)は、人間のお喋り(チャット)とロボットの略称(ボット)を組み合わせた言葉から生まれたツールです。
chatbotは、人間の代わりに顧客の問い合わせや、飲食店におけるオーダーの取得を行うシステムとして幅広い領域で活躍しています。
自社のWebサイトにおけるお問い合わせフォームや、ECサイトのカスタマーサポートページにも導入できるので、個人でビジネスを行うのにも有効なツールです。
プログラミングの知識がないと作れないイメージのあるchatbotですが、生成AIを使えば初心者でもハイクオリティなものを生み出せる可能性があります。
ゼロから開発するのは専門知識がないと難しいので、お手軽に導入したい人は、この記事で紹介するオープンソースツールやAPI(フレームワーク)を利用しましょう。
chatbotには大きく分けて3つの系統がある

chatbotには、大きく分けて以下3つの種類があります。
- 従来型AIチャットボット
- 生成AIチャットボット
- シナリオボット
それぞれの特徴や用途を簡潔にまとめましたので、まず目を通してみましょう。
| chatbotの種類 | 特徴 | おすすめ用途 |
| 従来型AIチャットボット | 事前に人間によって入力された回答文をケースごとに表示させる | ユーザーに間違った情報を提供することが許されないケース |
| 生成AIチャットボット | 生成AIが既に学習している膨大なデータと、人間によって入力されたデータの両方を元に回答を自動生成する | 人間側が想定できない質問に対しても迅速な応答が求められるケース |
| シナリオボット | 人間によってあらかじめ用意された選択肢から選んでボタン入力形式で回答に進む | 限られた範囲の応答内容から、顧客に適した商品やサービスを選定して誘導したいケース |
従来型AIチャットボット
従来型AIチャットボットは、ユーザーが自由形式で入力した質問に対して、正確な答えを提供することを目的として作られたモデルです。
機械学習モデルや自然言語処理など、AI関連においての基礎的な技術が活用されています。
従来型AIチャットボットは、あらかじめ開発者側が質問ごとの回答内容をチェックしているので、ユーザーに間違った情報を提供してしまうリスクが低いのが特徴です。
考えられる応答のケースを事前に用意する分、質問への回答範囲は限られるものの、ユーザーへの正しい情報提供が求められるケースでは重宝されています。
生成AIチャットボット
生成AIチャットボットは、開発者が事前にAIに学習させた内容に加えて、ユーザーから入力されたプロンプト(自由形式の文章)を元に回答を作成するモデルです。
限られた範囲やパターンのみ回答できる従来型AIチャットボットの機能に加えて、開発者が事前に想定していなかった質問にも柔軟に対応できます。
ユーザーから来た質問に対してその場で回答を生成する仕組みなので、どんな変化球が来ても臨機応変に対応できるシステムといったイメージです。
その場で回答を生成する分、従来型AIチャットボットよりも回答の正確性こそ落ちてしまうものの、迅速な回答スピードや幅広い対応範囲を誇ります。
シナリオボット
シナリオボットとは、開発者によって事前に設定されたシナリオを元に、質問への回答を生成するモデルです。
他2種類の生成AIとは違い、記述式ではなくボタン入力を通して予め決められた選択肢から質問への回答に進みます。
シナリオボットにおけるボタン入力は、開発者が「○○が入力された場合、○○を行う」といった形式でAIにパターンを学習させるのが一般的です。
シナリオボットは、予め開発者側で指定した範囲の応答内容や、自社の実現可能な範囲で顧客に適した商品・サービスを選んでもらう場合に活用されています。
生成AIでchatbotを作るのにおすすめのツール5選!

生成AIでchatbotを作るのにおすすめな、以下6つのツールについて紹介します。
- ChatGPT
- Amazon Lex
- HubSpot
- Hachidori
- Repl-AI
ChatGPTをはじめ、業務やプライベートで活用したことのあるツールを発見した人も多いのではないでしょうか。
chatbot作成ツールはオープンソースのものも多いので、AIやITのスキルに自信がない人でも使いやすいのが特徴です。
それぞれのツールの概要を以下にまとめたので、まずは一目見てみましょう。
| ツール名 | 特徴 | 無料利用 | 有料プランの料金 | おすすめ用途 |
| ChatGPT | PythonのOpenAIと連動してchatbotを作れる生成AIツール | 可能 | 月額20USD(約2,800〜3,300円) | Pythonとの連携でchatbotの開発を行うシーン |
| Amazon Lex | Alexaのテクノロジーを基にした生成AIツール | 不可 | 1リクエストあたり0.00075USD(約0.12円) | Amazon関連のサービスと連携したchatbotの開発が求められるシーン |
| HubSpot | CRMとの統合や顧客データの分析に特化した生成AIツール | 可能 | 月額5,400円〜(税込) | chatbotをマーケティングや集客の一環として活用したいシーン |
| Hachidori | ビッグデータと生成AIを活用したマーケティング支援ツール | 可能 | 月額55,000円〜(税込) | 専門用語や日本語のクオリティが求められるシーン |
| Repl-AI | 多言語対応に特化した生成AIツール | 可能 | 月額5,500円〜(税込) | あいまい表現や多言語への対応を求められるシーン |
ツールごとの特徴やおすすめな使い方を比較し、活用方法に応じて使いやすいものをチェックしましょう。
生成AIの王道ツール『ChatGPT』
2023年に生成AIとして注目されたChatGPTは、PythonのOpenAIと連携するとchatbotを作れます。
Pythonは人工知能や機械学習を含むロボットやアプリ開発に重宝されるプログラミング言語のひとつで、OpenAIは人工知能の研究・開発を行う非営利団体を指します。
ChatGPTとPythonを連携してchatbotを作る手順は、以下の通りです。
- PythonにOpenAIライブラリをインストールしてインポートする
- api_keyメソッドで取得したAPIキーをstring型(文字列型)で入力する
- PythonからChatGPTを操作して感覚を掴む
一見難しい用語が多く見られるものの、実際の操作の難易度は高くありません。
ChatGPTの利用に慣れている、Pythonのコードを書くスキルがある程度ある人は、上記の方法でchatbotを作ってみましょう。
Alexaの技術が活用されている『Amazon Lex』
Amazon Lexには、Amazonが開発したAIツール「Alexa」のアルゴリズムが搭載されています。
Alexaは、人間の指示にしたがって連携している外部デバイス(パソコンやスマホなど)のコントロールを行えるAIシステムです。
音声認識と言語理解に長けており、chatbot作成における学習過程でも高い認識能力を発揮します。
AWSの他のサービスとの統合も可能なので、多少のプログラミングを含むchatbotの開発にも向いているツールです。
豊富なテンプレートを使える『HubSpot』
生成AIツールとして有名なHubSpotでは、登録後50種以上にわたるテンプレートを自由に使えます。
2024年4月時点で14万社以上の導入実績を誇り、登録後はプログラミングの知識を必要としないノーコード仕様のツールをchatbotの作成に役立てます。
chatbotへ寄せられたユーザーの問い合わせ内容の集計にも特化しているので、AIの活用に止まらず、マーケティングツールとしても応用できるツールです。
7,000以上の開発実績を持つ『Hachidori』
Hachidoriは、日本国内初のAIチャットボット作成ツールです。
7,000以上の開発実績を誇り、ありとあらゆる業界向けのchatbot作成に役立ちます。
Hachidoriは日本国内初のツールのため、他の生成AIツールが苦手とする日本語の細かい言い回しにも強みを持つのがポイントです。
難しい専門用語や、日本語の文章に対するクオリティが求められるシーンにおいて活用するchatbotの作成におすすめなツールとして覚えておきましょう。
人間のように自然な会話をAIで実現『Repl-AI』
Repl-AI(リプルAI)は、通信業界大手のNTTが提供するchatbot開発ツールです。
あいまい表現や過去の会話内容の習得に長けており、活用方法次第で人間同士の自然な会話に近いクオリティのchatbotを作成できます。
多言語対応にも優れているので、インバウンドや国際ビジネスといった局面向けのchatbot開発にも活用しやすいツールです。
生成AIを活かしたchatbotの作成手順

生成AIを活かしたchatbotの作成手順は、以下の通りです。
- ステップ1 chatbotを導入する目的を設定する
- ステップ2 chatbotをどんな人に利用してもらうか考える
- ステップ3 chatbot作成に活用するツールを選定する
- ステップ4 chatbotに学習させる会話や質問方法を入力する
- ステップ5 完成したchatbotの導入/展開を行う
chatbotを作成するときは、目的→方法→展開のステップを着実に踏むことが大切です。
生成AIの力を借りつつ、仕事効率化やコスト削減に役立つchatbotを作りましょう。
ステップ1 chatbotを導入する目的を設定する
chatbotを作るうえでは、まず目的の明確化が欠かせません。
作成目的は自分の業務をスムーズにするためでも、顧客との接点から事業のヒントを得るためでもなんでも良いので、まずは言語化しましょう。
chatgpt導入のゴールが決まってこそ、逆算して今必要なものが見えてきます。
ステップ2 chatbotをどんな人に利用してもらうか考える
chatbot導入の目的が決まったら、次は利用してもらうターゲットの選定です。
chatbotを活用して、どんな人の持つ悩みを、どのような手段で解決できるか考えましょう。
toBサービスの場合は、ターゲットの業界や職種に加えて、事業規模等にも目を向けるのがポイントです。
toCサービスを運用するなら、年齢や性別ごとのトレンドに基づいたよくある悩みやニーズを分析し、chatbotの導入を通して解決に向かえる糸口を探しましょう。
ステップ3 chatbot作成に活用するツールを選定する
chatbotを導入する目的やターゲットが決まったら、次は具体的なツールを選びます。
この記事で紹介した数多くのツールから、あなたの目的に応じたものを探しましょう。
活用するツールを選べず迷ってしまったら、生成AIに質問してみるのもおすすめです。
ステップ4 chatbotに学習させる会話や質問方法を入力する
導入するツールが決まったら、次は想定されるユーザーの質問や回答例といった内容をchatbotに学習させます。
選定するchatbotの種類ごとのポイントを重視して、考えられるケースをAIに学習させましょう。
- 従来型AIチャットボットの場合:ユーザーからの質問に対する回答内容の正確性
- 生成AIチャットボットの場合:幅広い質問が想定されるケースの習得
- シナリオボットの場合:自社商品・サービスの規模から考えられる質問への応答内容
人材を育てるようなイメージで、理想像通りにAIを育てるといったイメージを持ちましょう。
ステップ5 完成したchatbotの導入/展開を行う
chatbotの設定が完了したら、実際に運営するサービス内への導入・展開を行います。
chatbot導入後も、ユーザーからの質問内容や、AIの応答状況を記録できる仕組みを整えましょう。
状況に応じてchatbotに追加内容を学習させたり、ジャンルを変更して運用したりすることで、サービスの継続的改善に繋がりますよ。
生成AIでchatbotを作るときのポイント

生成AIでchatbotを作るときのポイントは、大きく分けて以下3つです。
- 作成スピードとクオリティどちらを重視するか最初に決める
- 機械学習モデルを活用する
- 過学習と未学習による意図しない応答に注意する
生成AIを使ってchatbotを作る場合も、人工知能に関する単語だけは最低限知っておいた方が良いです。
生成AIでよくある落とし穴や、回避するための考え方についても事前に目を通しておきましょう。
作成スピードとクオリティどちらを重視するか最初に決める
生成AIでchatbotを作るときは、まずスピードとクオリティどちらを重視するか決めておきましょう。
出来るだけ早く導入したいのか、多少時間をかけても正確性の高いAIツールを作り上げたいのかで、選ぶべきchatbotのジャンルも変わってきます。
ツール導入までのスピードやコストを重視したい人には、生成AI型chatbotがおすすめです。
機械学習モデルを活用する
機械学習モデルとは、AIが未知のデータやテキストから自力でパターンを発見し、判断を通して回答を生成するプログラムのことです。
生成AIモデルのchatbotには、機械学習モデルの仕組みが搭載されています。
chatbotの運営開始後に発生した修正点への対応では、機械学習モデルの仕組みを知っているかどうかで難易度が大きく変わるので、事前知識としてしっかり覚えておきましょう。
過学習と未学習による意図しない応答に注意する
生成AIを活用するにあたって、過学習と未学習が原因でトラブルが発生することがあります。
過学習と未学習それぞれの定義は、以下の通りです。
- 過学習:特定分野への学習ばかりが過剰に進み、他ジャンルのデータに対しての学習性能が下がる現象
- 未学習:AIが特定ジャンルにおけるデータに対しての学習が足りておらず、関連する質問への応答内容における精度が下がってしまう現象
chatbotの作成に止まらず、生成AIを活用するときは、意図しない応答が返ってくる可能性を頭に入れておきましょう。
生成AIは未知の情報が入力されたとき、独自のアルゴリズムを介して回答を導き出します。
中でも「」や「」といった、人間でないと正しい解釈が難しい単語に対しての対応における精度は、現状のAIではまだまだ物足りない箇所もあるのが現状です。
chatbotの運営において、AIによる精度の低い応答や回答内容の偏りを見つけたら、人間側で方向修正などコントロールを行いましょう。
少しずつ修正を続けて地道に作り上げる意識を持つ
生成AIで作成できるchatbotのクオリティは、利用する人間の工夫やスキルによって大きく変わります。
工夫やスキルといっても、一発でAIに的確な指示を出せないといけないわけではありません。
学習能力をもったAIに何かを作成してもらうときは、人間が正しい方向性を明示してあげる必要があります。
まずはAIに大まかな作成指示を出したうえで、あなたの意図に対して内容の過学習・未学習といった現象を起こしていないか確認しましょう。
成果物のクオリティをチェックしたあとは、AIの機械学習能力を考慮しつつ、理想のchatbotが出来上がるまで具体的な指示を出し続けることがポイントです。
場合によっては根気強い作業が必要ですが、作成そのものを代行してもらう分、指示出しにリソースを使えるといった意識を持って地道に修正を続けましょう。
chatbotを作るには生成AIツールがおすすめ!

生成AIは、専門スキルなしでchatbotを自作するのに欠かせないツールです。
chatbotを作成するときは、目的の設定からツールの選定までブレのない計画が求められます。
chatbotの制作過程においても、AIは使い方によって人間とは比べ物にならないほどの成長を実現するツールです。
現段階でまだまだ万能とは言えない部分もありますが、今や人間のスキルが足りない分野の開発を代わりに行ってくれる便利ツールであることは間違いありません。
chatgptの開発を効率よく行い、あなたのビジネスや商品・サービスの拡販に繋げていきましょう。
まとめ

今回は、初心者でもchatbotを作るのにおすすめなツールを紹介しました。
chatbotの作成方法は多岐に渡り、選んだツールやAIの活用方法次第ではスキルや予算を必要とせず、効率よく理想のクオリティを実現できる可能性も高まります。
ビジネスの活性化を実現するためにも、生成AIを活用して現場の声を収集し、顧客との会話を助けてくれるchatbotを作ってみましょう。