生成AIは「素人でも漫画は描けるのか?」というシンプルな疑問を解決できるツールです。
漫画の作成には、ストーリーの立案からキャラクターの作成、画像の制作やレイアウトの選定など、様々な作業が必要です。
漫画作成におけるストーリーからレイアウトまで、それぞれのパートに特化したツールが数多く存在する生成AIをうまく使えば、素人でもクオリティの高い漫画を描けます!
生成AIを活用しつつ、スキルアップに努めることができれば、フリーランスの漫画家やクリエイターになるのも夢ではありません。
それぞれの工程で活用できるツールと、あなたの得意分野を掛け合わせた漫画を作り出してみましょう。
【この記事の要約】
- 生成AIをうまく使いこなせば、自分のスキルを大きく超えたクオリティの漫画を作れる
- ストーリー考案や画像作成など、漫画制作の各ステップそれぞれに特化したAIツールが存在する
- 生成AIは万能でこそないものの、使い方やポイントを押さえれば漫画家風の作品を作ることも夢じゃない
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生成AIを使えば素人でも漫画は作れる?

生成AIは、与えられた指示文や画像から新たなコンテンツを生み出せる人工知能の一種です。
画像や動画、翻訳はもちろん、漫画の制作にも強みを持つツールは数多く存在します。
生成AIの中でも有名なChatGPTは、漫画制作におけるストーリーの考案に有用なツールです。
ChatGPTに「恋する乙女をベースに漫画のストーリーを書いて」と入力すると、結果は以下の通り続きます。

登場人物のキャラクター設定から、各話における内容まで簡潔に書いてくれていることがわかりますね。
標準版のChatGPTには画像作成の機能がないので、漫画を作るには、他の生成AIツールとの併用が必要です。
漫画作成に使える生成AIには、無料のものと有料のものがあります。
本記事で紹介するツールの無料版を実際に触ってみて、面白いツールがあったら有料版の契約も考えましょう。
生成AIで漫画を作るステップ

生成AIを使って漫画を作るステップは、以下の通りです。
- ステップ1 ストーリーを考える
- ステップ2 登場人物を描く
- ステップ3 画像を準備する
- ステップ4 セリフを追加する
- ステップ5 漫画のレイアウトを作成する
漫画作成は、大きく分けて考案・制作・調整の3パターンの作業に分かれます。
中でも最も長いのが制作で、画像やセリフの作成など、言語化能力やクリエイティブな発想が求められるフェーズです。
制作フェーズは上記におけるステップ2〜4に当たるので、それぞれで行う具体的な作業内容を把握しましょう。
ステップ1 ストーリーを考える
まずは、漫画にする物語のストーリーを文章ベースで考えます。
物語のストーリーを考えるときは、以下の要素が必要です。
- 登場人物
- 設定
- 物語の背景
- 主な出来事
- クライマックス(結末)など
生成AIを使って漫画のストーリーを書くときは、World Makerなど文章生成に強いAIにストーリー作成のアイデアを出してもらいましょう。
ストーリーの内容を聞くときは「青春ストーリー」や「サスペンスドラマ風」など、ジャンルを指定してAIに質問するのがポイントです。
ステップ2 登場人物を描く
ストーリーの内容が大まかに決まったら、次は登場人物(キャラクター)を考えます。
メイン・サブキャラクターの外見や表情、服装といった部分を具体化し、簡単な絵に起こすステップが必要です。
画像生成AIに0から作ってもらうことも可能ですが、少しでも参考になる素材があった方が、生成されるキャラクターのクオリティが想像に近いものになる可能性が上がります。
ステップ3 画像を準備する
キャラクターを作成したら、次は画像を準備するステップです。
画像を準備するときは、ステップ2で作成した簡単な絵を使ってAIに編集を依頼します。
画像生成AIを使う場合、PicWishなどのツールを活用すると、あなたの描いた絵に近いキャラを生成してもらえる可能性がありますよ。
ステップ4 セリフを追加する
漫画に使える画像ができたら、次は各シーンにおける登場人物のセリフを作成します。
セリフを作成するときは、文章生成に強い生成AIツールを使うのがおすすめです。
キャラクターごとの口調や性格を考慮しつつ、漫画の世界線におけるストーリーを作り出しましょう。
ステップ5 漫画のレイアウトを作成する
画像やセリフが完成したら、最後は漫画風のレイアウトを作成するステップです。
生成AIツールには、漫画のレイアウトを自動で作成できるツールもあります。
FramePlannerなどのツールを使うと、作成した画像、セリフといったコンテンツのレイアウトを作ってもらえるので、構図を自力で作れない人には大変おすすめです。
生成AIで漫画を作るのにおすすめなアプリは?ジャンル別に紹介

生成AIで漫画を作成するのにおすすめなツールを、以下ジャンルごとに紹介します。
- セリフ・ストーリー作りにおすすめなツール
- 画像作りにおすすめなツール
- レイアウト作りにおすすめなツール
「文章を書くのは得意だけど、漫画家のような絵心はない」
「絵を描くのは好きだけど、ストーリー性のある文章なんて作れない」
漫画制作において上記のような悩みを持つ人は、課題解決に直結するツールを探してみましょう。
セリフ・ストーリー作りにおすすめな生成AI
まずは、漫画のセリフやストーリーなど文章の生成におすすめなAIツールを紹介します。
あなたの考えたストーリーをAIが漫画に変える『World Maker』
World Makerは、『ONE PIECE』や『僕のヒーローアカデミア』で知られる少年ジャンプ+が企画に携わっている漫画制作アプリです。
600万種類を超える豊富な素材を活用できるほか、映画やドラマのシナリオも作れます。
セリフにする文章がまとまっていなくても、AIに相談することであらすじやネーム(漫画の設計図)を作成可能です。
World Makerは一部のパーツを除いて全ての機能を無料で使えるので、アイデアやストーリーを形にするのに有効活用しましょう。
本物の漫画家や編集者も開発に携わった『YouCam AI Pro』
YouCam AI Proは、手書きのラフ画から漫画のキャラクターを生成するのに特化したAIツールです。
AIを活用したフィルターでキャラクターの色合いを調整できるので、あなたの思い描く世界観に沿った作画を実現できます。
登録後は自分で作成したキャラクターの保存以外、全ての機能を無料で使えます。
保存料金一つあたり100円前後と大変お得なので、初期投資にまとまったお金が必要ありません。
「漫画に登場させたい人物の設定は得意だけど、絵を描くのに時間がかかる」
YouCam AI Proは、そんな人におすすめなツールです。
画像作りにおすすめな生成AI
漫画のキャラクターやシーンを描くのに欠かせない、画像作りにおすすめなAIツールを解説します。
Adobeが提供する高速画像生成ツール『Adobe Firefly』
Adobe Fireflyは、PhotoShopやIllustlatorなどのツールで知られるAdobeシリーズの一種です。
Adobe Fireflyを使うと、入力したテキストからたった数秒間で画像を作成できます。
生成した画像の塗りつぶしやテキスト効果、配色の変更もできるので、一度作り始めた画像でも必要に応じて修正可能です。
Adobe Fireflyは無料版でも十分使えますが、有料版も月額約680円とリーズナブル。
まずは無料版を触ってみて、面白いと思ったら有料版の利用も検討しましょう。
スマホで手軽に漫画風の画像を作れる『PicWish』
PicWish(ピックウィッシュ)は、スマホひとつでハイクオリティな画像を生成できるツールです。
2021年に誕生した比較的新しいツールでありながら、画像の自動生成に便利なAIジェネレーターを中心に注目を浴びています。
PicWishのAIジェネレーターは有料ですが、月額料金は1,000円未満とお得です。
AIジェネレーターを使うと、豊富なジャンルにおけるイラストの作画や仕上がりのテイストを選択できます。
アニメ風の画像はもちろん、油絵やサイバーパンクといった幅広いジャンルの画像を作成して漫画に落とし込みたい人におすすめなツールです。
レイアウト作りにおすすめな生成AI
漫画のコマ割り(レイアウト作成)を行うのにおすすめな生成AIを紹介します。
漫画のコマ割りを自動で行ってくれる『マンガコマッタラー』
マンガコマッタラーは、作成したキャラクターやセリフを漫画として形にするのに欠かせないAIツールです。
脚本を入力するだけで、漫画のコマを自動的に割り振ってくれます。
マンガコマッタラーに搭載されているAIは、解析した台本の内容を漫画として適切な配置をしてくれる仕組みを搭載しているのがポイントです。
本物の漫画のようにコマ割りできる『FramePlanner』
FramePlannerは、漫画の素材を作成して形にするのを手伝ってくれるAIツールです。
AIが提供された素材をもとに、コマ割りや吹き出し・セリフの挿入を行ってくれます。
バランスのよい構成を作れるので、漫画自体の作成スキルがあり、見栄えや読みやすさを追求したい人におすすめなツールです。
生成AIで漫画を作るメリットってある?

生成AIで漫画を作ることには、大きく分けて以下3つのメリットがあります。
- 簡単かつスピーディにクオリティの高い漫画を作れる
- 自分のスキルでは対応できない部分をAIが代行してくれる
- 漫画制作にかかるお金や時間のコストを低減できる
生成AIならではの制作スピードや、人間の足りない部分を補ってくれるスキルを漫画制作に最大限活用しましょう。
簡単かつスピーディにクオリティの高い漫画を作れる
生成AIを使うと、簡単かつスピーディに漫画を作れます。
生成AIが漫画のストーリーやセリフなどの文章を作成するスピードは、よほど文章が長くない限り1分未満です。
細かい日本語の言い回しや文末表現は多少修正する必要があるものの、ゼロから作るより何倍も速く作業を進められます。
短文なら10秒未満で文章を生成できることもあるので、慣れてきたらどんどんセリフやストーリーの作成を進めましょう。
自分のスキルでは対応できない部分をAIが代行してくれる
生成AIは、漫画制作においてあなたが対応できない分野の作業を代行してくれるツールです。
漫画制作の過程において、自分でできない箇所だけAIに任せると、自分のコアスキルを最大限活かせる環境が整います。
文章力を活かして漫画家に挑戦したい、絵の才能を仕事に活かしたい人は、苦手な部分をAIに頼ってみてはいかがでしょうか。
漫画制作にかかるお金や時間のコストを低減できる
生成AIを使うと、漫画制作に必要なコストを大幅にカットできます。
漫画作成を依頼する場合、文章と画像それぞれのパートでまとまった予算が必要です。
生成AIを使うと、本来かかるはずだった時間やお金といったコストを大幅に削減できます。
一部の作業がAIによる作成とあなたの修正だけで完結した場合、かかったコストは実質無料です。
自力で辿り着けないレベルまでクオリティを上げたい人は、AIで作成した成果物のレビューをプロに依頼しましょう。
文章や画像の編集を最初からの作成ではなく、既存のコンテンツの修正にすれば、必要コストを押さえやすくなりますよ。
生成AIで漫画を作るときの注意点

生成AIで漫画を制作するにあたっては、以下のポイントに注意しましょう。
- 原則として著作権が発生しない
- 指示に対して想像とは全く異なる解釈をすることがある
- 1から10までAIに丸投げするのはハードルがまだまだ高い
生成AIにはメリットも多い分、制作物に意図しない表現や曲がった解釈が含まれる可能性もあります。
思わぬトラブルに巻き込まれないよう、ツールに触れる前に以下のポイントをチェックしましょう。
原則として著作権が発生しない
生成AIを使って作成した漫画には、原則として著作権が発生しません。
言い換えると、AIで漫画を作って公開したあとにパクられても著作権侵害とならない可能性があるということです。
さらに恐ろしいケースの場合、あなたがAIツールを使って作成し、公開した漫画が既存のコンテンツと類似していた場合、著作権侵害として訴えられる可能性があります。
そもそも多くの画像生成AIツールでは、作ったコンテンツの商用利用が禁止されています。
たとえ最終編集で人間の手を加えていても、AIによって作られた成果物によっては著作権侵害に当たるリスクがあることを覚えておきましょう。
著作権侵害が心配な人は、AIで作った漫画を世間へ公開する前に、類似した世界観や登場人物の外観を含む作品が既に存在しないかチェックするのが大切です。
指示に対して想像とは全く異なる解釈をすることがある
生成AIを含む人工知能は、人間の指示に対して時折予想外の回答をすることがあります。
以下はX(旧Twitter)から引用した、AIが考える〇〇シリーズの一例です。
ヘビイチゴという単語は、私たち人間にとっては広く知れ渡った品種名です。
しかし、AIはこの単語を「ヘビとイチゴを組み合わせたもの」と解釈したことがわかります。
ユーモアとしては面白い一例ですが、AIへの作業指示をした際には、意図しない回答をされる可能性があると考えておきましょう。
1から10までAIに丸投げするのはハードルがまだまだ高い
AIツールでは、0から漫画を作成するのはまだまだ難しいのが現状です。
漫画自体はAIに丸投げしても作れますが、ストーリーや画像生成に一定のパターンがあるため、独自性に欠けやすいといった点があります。
Webサイトや広告媒体の一部に使うコンテンツなら問題ないものの、漫画家として勝負したい場合、ある程度以上の手作業での下準備が必要です。
AIを使って作成する漫画にクオリティを求めたい人は、シナリオの背景提案、キャラクターの外見の簡単な描画など、人間の手で0→1の作業を行うようにしましょう。
生成AIで気軽に漫画を描いてみよう

生成AIは、漫画作成における各工程の作業を人間の代わりに行ってくれるツールです。
文章や画像の制作など、多岐に渡る作業が求められる漫画家に挑戦するのは決して簡単なことではありません。
あなたが苦手なジャンルの作業に生成AIを活用することで、漫画家としてデビューするための土台が整いやすくなります。
ストーリーやシナリオ作成に精通している人にとっては、痒い所に手が届く貴重なツールとなるのではないでしょうか。
生成AIを活用して、自分のスキルやリソースだけでなく、想像を超えた作品を創造しましょう。
まとめ

今回は、漫画作成におすすめな生成AIをジャンル別に紹介しました。
生成AIで漫画を丸ごと作成するのは難しいものの、文章や画像作成など一部の作業を手伝ってもらうには大変有効です。
苦手な分野における作業を生成AIにお願いしつつ、あなたの特技を最大限活かした作品を作ってみてはいかがでしょうか?
